出演順にそれぞれ感想を。

●山弦（佐橋佳幸・小倉博和）
　初めて生で聴きましたが、気持ちよいですね。穏やかすぎず、適度に聴きごたえがあるところがよいです。結構voのバックでの演奏も多かったですし、今回のライブの影の主役(?)といったところでしょうか。気持ちよいリズムと心地よい響きが見事でした。
　SALTとやった「She knocks me out」(でしたか:SALT2所収)などは、懐かしさもあってかなり面白く感じました。

●佐藤竹善
　一人で歌うのとしては山弦と組んで２曲だったでしょうか。「One Day」もやりましたが、こうやって聴くとますます(?)SLTの曲というより竹善の曲ですね。gは西村氏より山弦の二人の方が迫力ありましたし(^^;。
　今回は全体として抑えめの印象で、自分で歌う曲は渋く決め、二人で歌うときは相手を支えるかのようで、より大人(!?)の雰囲気だったように思います。MCは多少トーンは低かったものの相変わらずのノリでしたが:-p。

●Kiroro
　実は一番楽しみにしてたのですが、予想以上に良かったです。自分達の曲以外でのvoの表現力が見事でしたね。持ち曲だといつものKiroro節なのですが、カバーだったりSaltが絡んだりすると、一つ枠を越えるというか、そういう感じがありました。
　Jazzyな雰囲気の「天気雨」という曲(持ち曲ですが)のサビなどは、クセのない吉田美和(=ドリカム)と思ってしまったくらい見事でした。Saltのバックがよかったのもあるのでしょうが。こういう路線もぜひ聴いてみたいです。

●TAKE (Scoop on Somebody)
　全く個人的な感想なんでファンの方は怒らないでほしいのですが、確かに上手いんですが、どうも技巧に走りすぎてる印象を受けてしまいました。感情を込めて歌い上げるのはよいのですが、最初から最後まで力が入っていて、その分声が微妙にブレるというか。
　竹善氏との組み合わせでより感じられたのですが、竹善氏は感情は込めてるけどいい感じで力が抜けていて、声がきれいに伸びてるんですよね。だから歌声がすっと耳に入ってくるのですが、TAKE氏の場合はどうも気になって(^^;。曲はよかったですし、竹善氏とのからみもよかったんですけどね。

●吉田美奈子
　流石の一言。やはりこの人がいるとライブが締まるなと。あの声がないとXmasという感じがしません。SALTのピアノも美奈子さんとの時が一番美しかったのではないかとまで思ってしまいます。
　ただ、山弦と組んでの「Liberty」は少し軽くなってしまって、曲の荘厳な雰囲気が薄れてしまった感じもあり、残念でした。これこそピアノとのデュオで…というところですが、そしたらこの１曲がライブ全体を"食って"しまいそうな気もするので、まああれでもよかったのかもしれません。

●SALT 　山弦が多くの曲に参加した分、演奏は以前より多少目立たなくなったような気もしないでもありません。もっとピアノを前面に出してもよいのに…とも思いますが、歌を聴かせるところに重点を置いた構成だったのでしょう。
　相変わらずのつたないMCはともかくとして(^^;、いい感じで全体がつながって流れていたようで、誰か一人の出演者が飛び抜けて目立つこともなく、一つのコンサートとしてまとまっていたように思いました。

　ということで、１年ぶりに行ってなかなか楽しめたコンサートでしたが、個人的には今後は器楽的な部分をもっと充実させてもよいかなとも思います。例えば誰かピアニストと共演するとか(もちろんピアノは2台)、コーラスグループを呼んでアカペラ＋ピアノでやるとか。