1. Wisdom
2. Moon Goddess
3. Pier 7
4. 十一月の雨
5. Forbidden Love
6. Heartland

7. Vocalise (Rachmaninov)
8. 深淵
9. 微笑みの向こう
10. Three Swallows
11. Tornado
12. Crossroads
13. We Shall Meet Again

14. Twilight in Upper West
15. Omens of Love

• 和泉宏隆(p)
• 岡田治郎(b)
• 諸藤一平(ds)
• 熊谷知子(cho,vo)
• 山本恭久(per)
• 山口孝弘(g)
• 林良(key)
• 佐藤栄一(cho)

　青山CAYで行われた、元T-Sの和泉宏隆氏のバンド「WISDOM」のライブレポートです。出演者は上の通りでして、昨年度のライブでは、前半の５名（perまで）でしたが、MCによれば今回は「この曲にはぜひ○○を入れたい」ということで、人数が増えたようです。

　曲としては、pの響きが美しいしっとりした系（1,4等）、軽快でポップな感じのもの（6,10等）、決めの多いFusion的な曲（5,11等）の他、女性voの歌物が多かった（7,8,9）のが特徴でしょうか。Encoreの14.もT-Sでのインストに歌詞を付けて歌ってました。

　で、肝心の演奏なのですが、感想を一言で言えば、どうも満足できるものではなかった、というのが正直なところです。昨年のライブではTrioを基本とした緊張感ある演奏・インタープレイが見事だったのですが、今回はそういう要素がほとんど感じられませんでした。
　聴いた感じでは、メンバーが増えた分だけ音数が多くなって、一人ひとりの音の印象が弱くなってしまい、また各自が自由に弾けるスペースが減ってしまったのが問題のような気がします。また、choとkeyのパッドの音が重なってどちらも目立たなかったり、もともとb,pのユニゾンの部分にel.gが加わることでpが消されてしまった感じがするなど、増やしたパートが今一つ効果的に使われていなかったようにも感じました。
　演奏も多少雑っぽいところがあって、手数が多くなる場面で全体がしっくりと来なかったような印象もあります。特にdsの手数の多いフィルが、他の人のソロやメロディと関係なく繰り出されてたのがなんか耳ざわりな感じでした。

　去年のライブが素晴らしかっただけに、大いに期待していったのですが、期待外れというか、去年のよい印象まで消し去られたような感じです(^^;。
　まあ、曲としては興味深いものもありましたし、部分的には面白い演奏も聴けたし、女性voの曲は手数も抑えられて聴きやすかったのですが、全体としてはどうも…という感じですね。