1. Hello, Mr. Matsuoka
2. African Dance
3. 黒い帽子とフロックコート
4. The Clock that Lost the Time
5. Inside

6. ガザに降る雨(?) (Album未収録)
7. Night in Kyoto (Album未収録)
8. Bob's Note
9. Foggy Forest
10. Caribbean Waltz

11. Hello, Mr. Matsuoka

• 小池修(sax)
• 石川雅春(ds)
• 田中倫明(perc)
• 納浩一(b)
• 青柳誠(p)
• 中村康就(syn)
• 新澤健一郎(kb)

• guest: 伊東たけし(sax)

　先月発売されたアルバム「Inside」の発売記念ライブでして、大半がこのアルバムからの曲となっていました。

　１部は比較的抑えめの演奏だったように思いました。松岡直也氏にインスパイアされたという1.などはライブではもっと盛り上がるかと思ってましたが、ソロも短めでしたし、全体としてアルバムの再現のような印象を受けました。
　私はこのバンドを見るのは初めてなのですが、小池氏がいつもとは少々違う雰囲気だったようです（MCによれば）。4.で使う予定だったEWIが壊れて急遽予備のを使ってましたし、そういうのも影響してたのでしょうか。
　とはいえ面白くなかったというわけではなくて、アルバムの曲・演奏が十分素晴らしいものですから、それを目の前で見られるのは気持ち良かったです。1.などはアルバムだと落ち着いたJazzっぽい感じの曲なのですが、ライブだとより活き活きとして聴きごたえがあったように思います。

　２部ではライブらしい素晴らしい演奏を十分に楽しめました。Album未収録曲から始まったので、新鮮に聴けましたし。特によかったのが7.で、タイトルからはイメージできない激しい曲でして、ここでの各メンバーのソロや、青柳氏と新澤氏のkeyバトルなどは圧巻でした。
　9.も演奏が激しめの曲で、これはアルバムの数倍楽しかったです（もちろんアルバムのも面白いですが）。この曲の途中から伊東氏がゲスト参加して、小池氏と２人での長いソロが続いてました。最後の10.も２人のsaxでやってましたが、細かいキメの難しい曲なので、伊東氏はユニゾン部分が少しずれてましたね。でもいい感じでした。

　アンコールでは伊東氏も加えて再度人気が高いという１曲目を。これは一回目のを越える素晴らしい演奏で、十二分に楽しめました。

　もともとアルバムもかなり気に入っていたので、ライブではこれを越えるものが観れるだろうと非常に期待していったのですが、その分だけ１部の演奏は少々物足りなく感じてしまいました。しかし２部は期待通りというか、それ以上の演奏をみせていただきました。
　ストレートにFusionを追求したような面白い曲を、あれだけ見事に演奏して聴かせてもらうと、実に楽しいです。曲はバラエティに富んでいて、それぞれの演奏が実に多彩、音も分厚くて聞きごたえがあるし、リズムもきっちりとしつつもグルーブ感があるという感じで、よいバンドだなと思いました。お勧めです。