1. PANDEMONIUM
2. DEZENTOPE BATUCADE
3. QUEM
4. CURUPIRA PIROU
5. JARDIM DAS DELICUAS
6. PAIXAO E MEDE
7. ULTIMO DIA
8. RELAMPIANO
9. DINDI
10. LONELY MAN
11. A SETA E O ALVO
12. MOBILE
    
13. DUVIDA CERTA
14. EM BUSCA DA ALMA PERDIDA
15. TALISMA

• Marcos Suzano (per)
• Paulihno Moska(g,vo)
• Fernando Moura(key)
• 沼澤尚(ds)
• 小原礼(b)
  
• 宮沢和史(vo)

　手元の一つのパンデイロで、低音(バスドラ的な音)から高音(ハイハット的な音)までを見事に操ってリズムを刻みながら、かつ歌ってしまうSuzanoはすごいものがありました。とはいえ超絶技巧を見せびらかすというよりは、きちんと曲を大切にしている印象でした。
　他のメンバーも誰か一人が目立つわけではなく、バンドとして一体となって 息の合った演奏を聞かせていたのが印象的でした。もっとセッション的なもの になると思っていたのですが、見事にバンドだったなと。

　今回の一番の収穫は、Fernando Mouraのkeyをじっくり聞けたことです。バッキングとかソロの演奏が、ブラジル的な響きではあるのですがそれともまた違う、彼ならではの響きだったかと。これがかなり良いアクセントになってました。
　彼の作品も、変拍子でかつ複雑なキメも多くて、Fusion的でもあり、またプ ログレ的でもあって実に面白かったです。またA.C.Jobimの"Dindi"を彼がアレ ンジしたのも演奏されたのですが、テンポは早いけど控えめで落ち着いたリズ ム（Metheny GroupのStill Life頃の感じ、とでも言えばよいでしょうか）から始まり、徐々に演奏が熱くなっていく展開は見事でした。歌を殺さず、かつサウンドとしても十二分にかっこいい仕上がりになっていたかと。
　この人アルバムも出してるらしいので、ぜひ聞いてみたいと思います。

　それにしても、沼澤氏とSuzanoのコンビは素晴らしかったですね。沼澤氏のいつもながらのグルーブに、さらにSuzanoのperがのるものですから、もう本当に気持ち良いリズムでした。この組み合わせは昨年来何度か見てますが、回を経るごとに素晴らしくなっているように思います。

　なお私が行った日はSuzanoの誕生日だったため、アンコール前にケーキのプ レゼントがあったり会場も一体となってHappy Birthdayの合唱があったりと、 暖かくてよい雰囲気でした。
　さらにゲストとして宮沢和史氏(The BOOM)が参加。今回のバンドはもともと 宮沢氏のソロツアーがきっかけとなっているためでして、女性Chorusも飛び入 りしてその時の曲を再演してました。これも気合いが入った実に気持ち良い演 奏でした。

　久しぶりに文句のでない素晴らしいライブをみた気がします。