近年継続的にライブを行っているギタートリオでして、メンバーは
是方博邦(g) 須藤満(b) 則竹裕之(ds)
この３人にkeyの難波弘之氏が入る"KORENANOS"というのも並行してやっています。聴く前はkeyがない分物足りない感じなのかと思ってましたが、音数も実に豊富ですし、一人一人の音がよりはっきりと見える感じで面白かったです。
則竹氏の多彩で力強く厚いリズムに、須藤氏の細かくはっきりとしたベースラインがのり、その上で是方氏が広がりのある音色でコードを奏で、またコシの太い音でソロを弾きまくるという感じでしょうか。
＜演奏曲＞
1. Dr. K (M.Sutoh)
2. Gold Rush (H.Korekata)
3. Trioのための新曲2 (H.Korekata)
4. ??? (H.Korekata)
5. Little Horseman (H.Korekata)
6. [Medley] Heart of Earth (H.Korekata)
- My Favorite Things - Mission Impossible
7. Trioのための新曲1 (H.Korekata)
8. ふりにげ (M.Sutoh)
9. Grasshopper's Shuffle (H.Korekata)
Encore. Agua de Beber (A.C.Jobim)
インプロビゼーションの中から徐々にリズムがみえてきてそこから一気にメロディに突入していく1.からはじまり、vocorderを使った2.、テーマでのユニゾンが面白い3.と続いていきます。MCはお客の反応が今一つで盛り上がりに欠けましたが(^^;、演奏に入るととにかく熱くなります。
圧巻だったのが6.で、アコースティックなgとb(アップライトではない)に、dsはスネアとシンバル一つでの演奏なのですが、曲は普段やるようなアップテンポの難曲で、これがシンプルだけども緊張感があって聞きごたえのあるものでした。少ない機材でもこれだけの音を聴かせられるんだなとある意味で感動しました。
その後はラストまで一気に激しい曲・演奏が続き、客席も大いに盛り上がっていました。最後の２曲はいつまで続くんだ？と思うほど長い長いソロが続き、バックのリズムと合わせ実にタイトで迫力がありました。
あえて難を言うならば、普段key入りで聴いている曲については、やはり多少音が薄くて物足りない気もしました。それに比べて「Trioのための新曲」は３人の個性が見事に活かされていて面白いなと。こういうこのトリオにあった曲が増えていくと、ますます面白くなると思います。
今年の秋には、このトリオ(KORENOS)とKORENANOS(+難波氏)とで、是方氏のソロアルバムを録音する予定ということですので、期待したいと思います。アルバムだからといって聴きやすいものにするのではなく、今回のライブのような多少濃すぎてもいいから(^^;熱い演奏を聞かせてくれればと。