松崎ナオという人のライブに行ってきましたので、簡単にレポートなどを。
この松崎ナオという人ですが、昨年デビューしたばかりでして、先日10/30に初のフルアルバムを発表してます。非常に独特の雰囲気を持った人で、歌詞は身近なところに視点を置きながらも視線は遥か彼方に向いている印象、音的には静かで寂しげな要素と熱く激しい要素を合わせ持った感じでしょうか。曖昧で不安定そうだけと確固としたスタンスを持ってるように思えました。
今回が初のワンマンライブということでしたが、観客は全て招待というだけあって結構一杯に埋まってました。比較的若くて渋谷あたりにいそうな人達が多かったですかね。
で、バックのメンバーですが、SLTファンにもおなじみの人が出てました。
松崎ナオ(vo) 沼澤尚(ds) 松原秀樹(b) 小林信吾(key) 鈴木英俊(g)
このほか女性chorusがいましたが、メンバー紹介がなかったので名前が分かりません。
演奏ですが、最初はどうも緊張していたのか声が出てなくて、バックの力強い音に完全に消されてました。この人の声は低音部だとちょっと荒い感じなので、もともと通りにくいのもあるのですけども、魅力である個性的な詞が聞き取れなかったのでなんだかなあと思ってました(^^;。
MCやって一段落し、静かめの曲をやりだしたあたりから調子が出はじめ、存在感ある歌を聴かせてました。バックもメロディでは抑えた演奏でサビで一気に激しくなるなど、そのダイナミクスがいい感じでしたね。後半になるにつれ曲もよりスケールの大きいものとなり、バンド全体の"勢い"も増してきて、聴いている方が圧倒されるような演奏でした。彼女の詞とか曲の世界を全員が理解して、その歌を最もよく表現出来る演奏をみせてるなと思いました。
こういう力強い歌と、力の抜けきったMCとのギャップも面白かったですが。
バックではやはり沼澤氏のリズムが素晴らしかったです。音量は抑えながらも細かい技でしっかりとグルーブをつくり、激しく叩きながらも音には細心の注意を払っているような印象でした。それでいて自分の演奏だけではなく、バンド全体、特に松崎さんの歌をもり立てようとする意識を感じましたね。
最近はこういうロック的な演奏が多いようですが（Theatre Brookとか宮沢和史とかスガシカオとか）、ある意味SLTよりこっちの方が演奏に幅があって面白いかもしれません。今後もますますいろんな人達からひっぱりだこになるのでしょうから、そのうちSLT出来なくなるかも…と本気で心配してしまいます。
といったところで、簡単ではありますが。
松崎ナオという人ですが、多少クセがあるので嫌いな人もいるかと思いますが、結構面白いアーティストだと思いますので、どこかのCD屋で試聴出来るのをみかけたらぜひ一度聴いてみてほしいと思います。