07月16日：土岐英史セッション　＠六本木・バレンタイン

  昨日六本木バレンタインであった「One Night for You」と題さ
れた土岐さんのセッションをレポートします。

  出演メンバーは以下の通りです。ベースの人はデビューしたての
若干25歳の人だそうです。
	土岐英史(sax) 大石学(key) 西村智彦(g)
	マーティー・ブレイシー(ds) 平川理雄(b)

  さて、演奏曲目ですが、本当はクルージングの曲を中心にやるつ
もりだったらしいですが、譜面を渡したところ西村さんが弾けなかっ
たらしく(^^;、簡単な曲だけをやることになったそうです。このあ
たりはMCでけっこう突っ込まれてました。
  で、演奏曲はだいたい次のような感じだったかと。説明のないも
のは全てクルージングのアルバムに入っているものです。

	＜１部＞
	1. 曲名不明 (シンプルな感じでした)
	2. Blueberry Street (昔のCruisingの曲)
	3. It's Rainy on my Heart
	4. B.B.
	5. Canteloupe Islands (Jazzの有名な曲)
	＜２部＞
	1. Cinema Paradiso
	2. 不明 (Chet Atkins?の曲だとか)
	3. So Dramatic (大石さんの新曲)
	4. Freeway of Love
	5. 曲名不明 (確か有名なJazzの曲)
	＜Encore＞
	1. Sleep with me Tonight (土岐ソロ"Tweener"の曲)

  まず出だしの２曲は無難に演奏した、という感じでした。２曲目
などは実によい曲なのですが、やはりいつものメンバーに比べると
盛り上がりにかけるという感じです。西村さんはなんというか受け
身のバッキングに徹していたという感じでした。
  ３曲目ではクルージングのブルージーな曲。いつもはギターが実
に渋い演奏をするのですが、やはり西村さんだと今一つ。本来ギター
がいれるべきフレーズ部分を大石さんがフォローしたりと、ギター
が一番活きる曲だっただけにちょっと残念です。
  ただその分大石さんの弾けるスペースが多かったのか、彼のソロ
はなかなかすごかったと思います。あとはドラムがバンド全体をあ
おっていたという感じでした。
  そういうのが一番見られたのが５曲目で、ここでの大石さんのソ
ロ＆それにからむドラミングは非常にすばらしいものがありました。
大石さんはここまで弾くか！というほど力強いプレイでしたし、そ
れに反応しつつさらに激しく叩くドラムもすごかったです。

  ２部も出だしはクルージングの曲でしたが、このあたりからベー
スの音がなかなかよくなってきました。ギターもいい感じになりつ
つあります。休憩中に何かアドバイスでもあったのかと。
  ２曲目は西村さんが持って来た曲で、ギターがメインの静かな曲
です。まだコピーしたばかりということで、多少あやうげながらも
どうにかこなしてました。聴いていて楽しめたというレベルにまで
はちょっと…というのが印象です。終わった後には大石さんに「譜
面と全然違ってた」と言われてましたし(^^;。
  ３曲目でもキーボードとのユニゾンを忘れるなどのミスもありま
したが、ギターソロはなかなかでした。後ろでドラムやキーボード
にあおられて、ノッてきたという感じでした。
  ４曲目からはなにかふっきれたようにバンドの音がよくなったと
思います。ベースもなかなかかっこいいフレーズ＆ソロをやりまし
たし、もちろんピアノ・ドラム・サックスソロはすごかったです。
西村さんも弦を切りながらもソロを熱演し、ライトハンド奏法をみ
せたりと、かなり長く熱いソロを聴かせてました。このあたりはな
かなかよかったですね。
  で、アンコールにしっとりめの曲をやってライブは終わりました。

  全体として感じたのは、西村さんはまだまだかな…ということで
す。やはりプレイだけで聴かせるというレベルには至ってないです。
あとはソロを始めると自分の世界に入り込んでしまって、周りの音
を聴いていない／反応しないというのが気になりました。でも最後
のギターソロなどを聴くと、まだまだいけるなあ、とも思いました。
  その分だけ大石・マーティーの強者の印象が強かったですね。と
にかくかっこよい演奏で自己主張をしながらも、周りのプレイに反
応していけるあたりは実に素晴らしいです。まだなれていないベー
スやギターをサポートする姿もみられましたし。
  で、土岐さんはこういう状況をまるで父親であるかのように(^^;
やさしく見守り、状況そのものを楽しんでいたという感じでしたね。

  ということで、前半は多少不満ながらも後半がいろいろな意味で
面白かったライブでした。