06月21日：13CATS　＠渋谷・ON AIR EAST

  引き続き、感想編です。

  今回のライブの感想を一言でいうと、予想以上にすごいライブだっ
た、というところでしょうか。特にあのノリはすごかったです。竹
内さんもお書きですが、アルバムでは(ある意味で)グルーブが抑え
られているんだなあ、というのを感じました。
  なんというかグルーブが体に響いて来るような感じがしました。
耳から入った音が脳に伝わるのではなく、そのまま脊髄を通って体
中にいきわたるというか、そういう感じですね。ですから、意識は
そこそこクールなのに、体はがんがん動いているという、一種不思
議な感覚を受けました。

  あとはやはりこのバンドはこのメンバーでなければならないんだ
な、とも思いました。というのも、沼澤さんのドラムが思ったより
も目立ってなかったからです。
  彼のドラムは非常に個性的なので、他のアーティストのバックな
どをやったときにはどうしても彼の音だけに意識が集中してしまう
のですが(SLTでもそう聴くときがある)、今回はそれが全然なく、
彼の音がバンド全体の中に溶けこんでいたように思いました。逆に
(悪い意味ではなくて)彼は完全にバックに徹していた、ようにも感
じました。SLTとかでも気になる細かいオカズ(これが実にかっこい
いのですが)とかもあまり目立たず、こういう細かいプレイも含め
て、全体として非常によいリズムを作っていたと思います。

  これはCatやkarlについても同じで、Catの個性的なオルガンでの
バッキングなどもあまり全面に出ていないように感じました。まあ
Karlのプレイは一部飛び出ていたようにも感じましたが。
  かといって、メインの３人だけが目立っていたかというと、そう
ではない。バックのメンバーも含めて全体で一体となってプレイし
ていたと思います。なおかつ、一体だからといって個々のプレイヤー
が目立たないわけではなくて、一人一人の個性も非常にストレート
にあらわれているという。
  あれだけの個性的なメンバーにもかかわらず、一人一人が突出す
ることなく全体でグルーブを作り出しているところがすごいなと。
音的にもいろいろな要素を融合させて新しいものをつくっている彼
らですが、ライブでもやはりそういう演奏をするんですね。

  こういう素晴らしい演奏に反応していたお客もよかったですね。
私は前の方しかみていないのですが、最後までテンションを落とす
ことなく、またあまりにも上がりすぎることもなく、いい感じだっ
たと思います。ステージへのレスポンスもはやくてよかったですし。
  言葉通り「会場と一体となって」盛り上がったライブだと思いま
した。

  あえて難を言うならば(^^;「休みどころ」が少なくて疲れた、と
いうところでしょうが、それはそれでよかった感じはします。あと
は他にもやってほしい曲がたくさんあった、というところかと。
  今年みたなかでもベスト５には入るような、非常によいライブだっ
たと思います。